どんな予防法があるのか
 
 
 
  予防法には、花粉のばく露を防ぐ方法と、薬物による予防法があります。 大量の花粉に出会うと、体が花粉に対する抗体を産生する可能性が高くなりま す。スギ花粉に対する抗体をたくさん産生すると、何らかのきっかけでスギ花粉 症を発症しやすくなります。また、軽症で花粉症であることに気がつかなかった 人も、花粉を鼻からたくさん吸い込んだり、目に入ったりすると、花粉症の症状 が強くなります。なるべく花粉に接しないことは重要なことです。 花粉症の予防、治療および花粉回避のために、スギ花粉などで行われている花 粉飛散開始予測日を含めた花粉情報や飛散状況が参考となります。 また、一般的な注意事項として、睡眠をよくとること、規則正しい生活習慣を 身につけることは、正常な免疫機能を保つために重要です。風邪をひかないこと、 お酒の飲みすぎに気をつけること、タバコを控えることも鼻の粘膜を正常に保つ ために重要です。  
 
 
 
花粉の曝露を防ぐ方法
 
 
 
 
<マスク>
マスクの装用も有用で、花粉がよくとれること、息がしやすいこと、価格等を考えあわせると、材質はガーゼよりも不織布のものの中に、安価で性能の良いも のが多く、使い捨てにするのが、衛生的にも勧められます。また、マスク装着時の顔とマスクの間の隙間をなくすためには立体型のものが優れています。

実験的な鼻内、結膜内花粉数−マスク、メガネの効果−
 
鼻内花粉数
結膜内花粉数
マスクなし
メガネなし
1848
791
通常のマスク
通常のメガネ
537
460 
花粉症用マスク
花粉症用メガネ
304
280 
提供:日本医科大学耳鼻咽喉科助教授 大久保 公裕氏
<メガネ>
着用に違和感のない花粉症用メガネも販売されていますが、通常のメガネ使用 だけでもメガネを使用していないときより眼に入る花粉量は減少します。
実験では、通常のメガネでも、メガネを使用しない場合の約1/3に抑え、さら
に防御カバー付きメガネでは、より花粉の侵入を減らすことができるとの報告が あります(下表参照)。
花粉が飛散している季節にはコンタクトレンズを使用している方は、コンタク トレンズによる刺激が花粉によるアレルギー性結膜炎を増幅するので、メガネに 変えた方がいいと考えられています。

メガネによる花粉の予防効果
 
付着花粉数
メガネなし
29
通常のメガネ
9.8
防御カバー付きメガネ
1.8
提供:日本医科大学眼科講師 雑賀 壽和氏
<衣類>
羊毛製の衣類などは花粉が付着しやすく、花粉を屋内などに持ち込みやすいこともわかっていますので、服装にも気をつけることが必要です。

素材による花粉付着率
素 材
付着花粉率
羊   毛
980
化   繊
180
150
綿
100
綿を100とした時の比率 
提供:東邦大学薬学部教授 佐橋 紀男 氏 
<うがい>
鼻の粘膜には線毛があり、粘膜の上の異物を輸送します。うがいは、のどに流 れた花粉を除去するのに効果があります。外出から帰ってきたら、うがいをしま しょう。
<洗顔>
外出から帰ってきたら洗顔して花粉を落とすとよいでしょう。顔を洗うと、花 粉症の症状が軽くなることがあります。
しかし、時には眼や鼻のまわりについた花粉がそれぞれ侵入し、かえって症状 が悪くなる場合がありますので、注意が必要です。症状がひどくなる場合があれば、専門医に相談してください。また、眼や鼻を洗う際には、水道水で洗うと粘膜を弱めることがありますので、生理食塩水と呼ばれる0.9%の食塩を溶かした 蒸留水を使用することが勧められます。
<その他のいわゆる花粉症関連グッズ>
花粉症関連グッズとして様々なものがありますが、実際に花粉症の症状を改善 する十分なデータは得られていません。
 
 
 
 
花粉症保健指導マニュアル(環境省)より引用