紫外線の影響は、地域や個人によって異なりますが、紫外線の影響が強いと考えられる場合には、直射日光下での活動はできるだけひかえるとともに、状況に応じて、次のような対策を行うことが効果的です。
なお、紫外線は、時刻別にみると正午前後に最も強くなります(図8参照)。紫外線の強い時間帯を避けて戸外生活を楽しめば、紫外線への曝露量を少なくすることができます。
[対策]
- しっかりした生地の衣服を着る。
- 帽子をかぶる。
- サングラスを利用する。
- 日傘を使う。
- 日陰を利用する。
- 日焼け止めクリームを上手に使う。
1.しっかりした生地の衣服を着る。
紫外線を減らすための衣服の選び方で大事なことは、しっかりした織目あるいは編目を持つものを選ぶことてす。しっかりした織目や編目の生地であるほと皮膚に到達する紫外線は少なくなります。しっかりしているかどうかは生地を透かして太陽を見てみれば簡単にわかります。また、濃い色調の生地のほうが、淡い色調あるいは白い色調のものよりも着ている人に反射させる紫外線が少なくなります。木綿、およひポリエステル・木綿混紡の生地は、紫外線防止の目的に適しています。また、七分袖や襟付きのシャツのように、体を覆う部分の多い物の方か、首や腕、肩を紫外線から守ってくれます。
2.帽子をかぶる。
帽子は直射日光をさえぎってくれます。特に、幅の広いつばのある帽子は、より大きな効果があります。オーストラリアなどではフラップが首や耳を保護するタイプの帽子も広く使われています。また、わが国で古くから使用されている麦わら帽子などつばの幅が広い帽子は、日差しの強いときの外出時における紫外線防止に非常に効果的です。
3.サングラスを利用する。
最近、紫外線から眼を守ることにも関心が向けられるようになってきました。紫外線を防ぐためにサングラスやゴーグルがよく使われますが、使用する場合は紫外線防止効果のはっきり示されたものを選ぶことが大切です。
サングラスをかけた場合、眼に入る太陽の光が少なくなるため瞳孔が普段より大きく開きます。そのため、紫外線カットの不十分なサングラスは、たくさんの紫外線が眼の中へ侵入し、かえって危険な場合があります。
また、最近では普通のメガネにも紫外線カットのレンズが多く使われるようになってきています。眼に照射される太陽光は正面方向からの光だけではありません。上方、側方、下方、さらには後方からの光も目を直接、間接に照射しています。強い太陽光線を避ける手段としては、紫外線カット眼鏡(サングラスを含む)の装用が最も効果的ですか、これも紫外線を100%遮断できるわけではありません。正面からの紫外線は効果的に遮断されますが、レンズサイズの小さな眼鏡や顔の骨格にあわない眼鏡では、正面以外からの紫外線に対しては十分な防止効果を期待できません。強い太陽光の下ては、ゴーグルタイプとまではいかなくても、顔にフィットした、ある程度の大きさを持つ眼鏡をかけ、帽子をかぶることがすすめられます。
4.日傘を使う。
夏の日中など、日差しの強いときの外出には、日傘の利用も効果的です。最近は紫外線防御機能を高めた日傘も出てきました。
5.日陰を利用する。
外出したときなどには、日陰を利用するのもよいでしょう。しかし、日陰では紫外線の曝露量は減りますが、体に当たる紫外線には、太陽からの直接のものだけではなく、空気中で散乱されたものや、地面や建物から反射したものもあります。直接日光の当たらない日陰であっても紫外線を浴びるということは忘れないようにして下さい。
6.日焼け止めクリームを上手に使う。
太陽の光と上手につきあっていくために、日焼け止めクリームの使用は効果的です。外出する前に、汚れなどをとった皮膚に塗って使用します。湿疹などがあれば、必要な外用剤を塗った上に重ねて使用します。また、乳児では「水で洗い落とし可能(ただし水遊び程度では落ちない)」のタイプが便利です。
日焼け止めクリームには、大きく分けて、吸収剤(紫外線を吸収して肌に届かないようにする)タイプと反射剤(紫外線を反射し、肌に届かないようにする)タイプがありますが、最近では両者を組み合わせたものが主流になっています。日焼け止めクリームには、SPFで示された効果かありますが、長時間にわたって屋外作業・活動をする場合などには、汗で溶け落ちることも考えられるので適宜塗り直すことが必要です。その他、最近では、水泳をしたり、大量に汗をかくスポーツを楽しむ時などに使える耐水性のものや、見た目に日焼け止めクリームを塗っているとはわからないような製品も出てきています。それぞれの目的に応じて選ぶことが大切です。
日本人の場合、充分な日焼け防止効果を得るための目安はSPF15程度ですが、肌の敏感な人の場合にはより少ない紫外線で日焼けを起こす場合があります。日焼け止めクリームを使用する場合にも、紫外線を浴び過ぎないよう心がけることが大切です。
*紫外線保健指導マニュアル(環境省)より引用 |